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きょうはきのうのあした

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風のガーデン

風のガーデン_d0144513_12544864.jpg
いい笑顔、だけどぶれてる。。。(涙) 

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緒形拳の遺作になってしまった「風のガーデン」を見ている。
といっても2回目は見逃して、昨夜の3回目を見たところなんだけど。

奥田瑛二も中井貴一もものすごくいい。
もちろん緒形拳も。
でも当たり前なんだけど、ガンにかかった役の二人よりも
緒形拳がいちばんガン患者らしいよ。。。

あの顔つき、体つき、どこかで見たぞ、と思う。
父親をすい臓ガンで亡くしている私には痛い。

緒形さんはこのドラマをどんな気持ちでやってたんだろうな、と思う。
最後の最後にこんなテーマの仕事、というのは
辛かったんだろうか、あるいは幸せだったんだろうか。
ある意味劇中の中井貴一の立場とまったく同じだったんだ、
ということを考えながら見ているとなんだか泣きそうになる。

人は生まれたその日から死に向かって歩いている。
死がいつ来るのかは誰にもわからない。
余命宣告を受けた人のすぐ隣の人が
明日事故で死んでしまうかもしれない。
そういう意味では準備する時間がある、というのは
ありがたいことなのかもしれない。

父親の死は私にとってものすごく衝撃的な事件だった。
余命を知らされたことによって
心の準備をする時間がちゃんとあったし
接する機会を作ろうと思えば作れたにもかかわらず
長い間ちゃんと受け止めることができなかったし(今でもできていない、と思う)
亡くなった前後の細かい記憶がなくなってたりもした。

でも、ある日突然もぎとられるように奪われるのに比べたら
それはずっとありがたいことだったのかもしれない、と今は思う。

親を亡くして、子どもを得て、なんだかんだで自分もいい年になった。
自分や他者が生きてる、ということや死ぬ、ということを
昔よりもずっとリアルにとらえるようになった。

けど、まだ準備なんて全然できていない。
むしろ年齢を重ねるにつれ、より生きることに執着してるような気がする。

なにごともなく平和に終わったきのうのようなきょうを
あしたもどうか過ごせますように、と
強く強く思ってしまう。
by lottanico | 2008-10-24 12:57 | 写真(子ども)
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